「この世に絶対おいしい食べ物というのは存在しない。」夜学の製菓専門学校で講師から学んだ好きな言葉です。おいしい・おいしくないは主観でありひとそれぞれと思っていますが、最近「焼き菓子がとてもおいしかった。」とご感想をいただくことが多く、atelier結心の焼き菓子ってなぜおいしいの?と思って下さっている方へお伝えしたいことを書きたいと思います。
なぜおいしい?ポイント①
ホームページ内のプロフィールをご覧いただければわかる通り、私自身のお菓子作りの経験はそれほど長いものではありません。特別な技術を持っていたり、有名シェフのレシピを入手した訳でもなく、使用している道具や機械も一般的なものです。
唯一「特別」と呼べるのは使用している基本の材料くらいでしょうか。お菓子の基本材料である卵・砂糖・小麦粉・バター・牛乳・生クリームは国産のものに拘り、少量使用するお酒とバニラなどの香料は合成香料が極力使用されていない天然のものを選んでいます。全ての材料に拘るととても販売できる価格にはできませんので、その他は一般的な洋菓子店と変わらない材料を使用しています。(どんなメーカーの材料を使用しているかはホームページ内の「厳選材料」からご覧いただけます。)
なぜおいしい?ポイント②
atelier結心は基本的にオーナーの私が一人で製造し販売まで行っている為、できるだけ作業を効率的に行わないと時間は無限にかかります。それでもこれだけは譲れないというのが型剥がれを良くするために塗る油脂です。時間短縮のためにスプレー缶の植物油脂を型に吹き付ける方法もありますが、当店は材料に含まれるバターと同じバターを型に塗ります。スプレー缶なら1枚の型は1分あれば終了。バターは柔らかくなるまで常温に置き、底や角に塗り残しがないようひとつひとつ刷毛で丁寧に塗っていきます。その後バターを塗った型を冷凍庫で冷やし、バターが固まったところで強力粉をふるい余分な粉を落とします。生地が出来上がるまで冷凍庫で冷やしておきます。バターを柔らかくする時間を除いても1枚5~10分、けっこうな時間がかかりはっきり言って「面倒な作業」です。
以上が「なぜおいしい?」の答えです。えっ!それだけ⁈とお思いの方も多いかもしれません。(確かに細かいことを書けばキリがなくあるのですが。笑)
話が少しずれますが、最近有名店の焼き菓子を食べる機会がありました。これが残念なことにとてもおいしくなかったのです。当店と同じタイプの脱酸素剤を入れた個包装袋、開けて口元に持ってきた瞬間食物油脂の匂いが。さらに食べ進めるとフルーツ香料の強い刺激的な香り。その他がどんなに良い材料を使用していたとしてもこのふたつがおいしさを壊してしまっているなぁと感じました。型に塗る油脂は焼き菓子の外側を覆うような形となり、食べるときに一番最初に感じる香りとなります。合成香料は安価で少量でその物の香りを再現しますが、天然の香りとは違うつくられた違和感のある香りがします。もちろん文頭に書いた通りこれは私の主観であり、このお菓子がおいしいと感じる人が間違っているわけではありません。
ただ、改めてこの2つのポイントは自分の店では絶対妥協したくないと強く思いました。
そんな当店の焼き菓子を贈り物に選んでくださるお客様はとても貴重で、そのお客様のお思いが贈り先様へ届くように・・・ギフトセットには想いを込めたリーフレットをおつけします。デザイナーさんにお願いしたとても素敵なリーフレットです。店頭に見本がありますので、ご来店の際は是非ご覧くださいね。
準備から製造、包装から片付けとお菓子づくりは本当に手間も時間もかかりますが、当たり前のことを当たり前に、ひとつひとつ丁寧に・・・。今後もそんなお菓子づくりをしていきたいと思います。
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